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トレーダーの精神分析―自分を理解し、自分だけのエッジを見つけた者だけが成功できる(ウィザードブック126) (ウィザードブックシリーズ 126)

トレーダーの精神分析―自分を理解し、自分だけのエッジを見つけた者だけが成功できる(ウィザードブック126) (ウィザードブックシリーズ 126)

ブレット・N・スティーンバーガー

トレーダーの精神分析―自分を理解し、自分だけのエッジを見つけた者だけが成功できる(ウィザードブック126) (ウィザードブックシリーズ 126)

定価: ¥ 2,940

販売価格: ¥ 2,940

人気ランキング: 11200位

おすすめ度:

発売日: 2007-09-13

発売元: パンローリング

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



投資にも今後の人生全般にも当てはまる内容
自分を理解し、自分だけのエッジを見つけたものだけが成功できる。



サブタイトル(?)にこう銘打っていますが、エッジとは自分の強みのこと。

このエッジを見つけるためにはどうすればよいのか、またそれをどのように育んでいけばよいのかなどを投資のプロトレーダーをはじめ、元オリンピック選手やサイクリストなど様々な分野で活躍した人物を例に出して具体的に述べられてます。



投資にももちろん活用できると思いますが、人生全般にも使えることだと思います。

自分を深く理解して、より良い投資成績をあげ、より充実した人生を生きたいと望まれている方には読んで得るものがあるかと思います。

なお、本書の主目的は自分のエッジを知ることに置かれているので、投資についてのテクニック的なものはほぼ含まれていません。

したがって、そういったテクニックを求めている方にはこの本はいかがなものかな?





サイコセラピーサイドからのアプローチ
ステインバーガーは、正確にはサイカイアトリスト、詰まり精神科医では無い。

サイコセラピストである。このあたりの状況は、日本の心理学派の精神科医と

同様に考えるべきでは無い。日本の臨床心理士に近い立場の人間である。



例えば、Dr. Alex Elder が、ヘッジファンドで、レクチャーをしようとした時に

「我々は病人じゃ無い」と言う反発がトレーダーサイドから、最初の時点で

有った事を「投資苑」シリーズで述べて居るが、Dr. Elder の立場が日本の

心理学派の精神科医に近いのだ。



また、VANは、コーチでありサイコロジストだが、メンタルの問題を持つ

トレーダーについて、「医学的な対処を受けた方がもっとずっと早いのに、

と思う様な人が大勢居ます。」とDVDの中でも、述べて居るが、

此れは、別に精神科のクリニックに行って薬を処方してもらえ、と言う事では

無く、ステインバーガーの本書の最後にある様な「認知療法・行動療法」の

実践と言う事を言って居るのである。



更に、ダグラスの「ゾーン」との絡みで言えば、「認知」的アプローチに

よる信念の思い込みを解く、と言う具体的なやり方が本書には載って居るが

「ゾーン」は何が何でも行動しろ、と言う様な「乱暴なアプローチ」しか

無かったし、信念云々の部分が、素人の自分には難しいだけだった

と言う人にはステインバーガーの本書を勧める。



それでも、実際に「認知療法」の部分のみを体系的に書いたワークブックとしては

日本人精神科医の大野裕氏の「認知療法」のワークブックの方が、

それに特化して居るので、其方の方が良いと思う。但し、テーマの絞り方次第だが、

トレーディングに関する部分のみに、集中すると言うのであれば、

ステインバーガーの本書と組み合わせて、自分なりの書式・フォーマットを

作った方がより良いだろう。他にも、アルバート・エリスの引用が為されているので、

エリスの「論理療法」の本を読む事で、認知の歪みを正すと言う事が

如何言う事か、理解を深められる。また、トレーディング日誌の付け方についてだが、

本書は残念ながら、複合的な自己省察手段の一つとしてしか、

述べられていないので、詳細な記述では無い。

この部分は『投資苑2』や『オズのトレード日誌』の方が、ずっと参考になる。

尤も、認知療法の一環として、トレーディング日誌ではなく、

認知日誌を2週間以上付け続けると言う記述は、本書の特徴として評価出来る点である。

先に述べた様に、認知日誌の書式も自分で工夫しても良いし、

本書のものを雛形にしても良いだろう。



もうひとつ、メトリクスの部分だが、此れはVANの R-mults の「行列表記」を

基本にして、ロング・ショート、玉のホールド期間、曜日性等を、統計学的に分析していけば

もっと簡単である。表計算ソフトに精通している人ならば如何と言う事は

無いだろう。因みに私は、行列FREQ関数を使って、R-multsの表記をしている。

尤も、此れは基本だよ。ワトソン君。



総じて見ると、最後の「認知行動療法」の部分が本書の白眉の様である。

ヴィデオやニンジャ・トレーダーと言ったハイテクなアプローチも

紹介されてはいるが、必ずしも全てのアプローチ法が「組織化」されている訳では

無いのが、残念な点である。



結論としては



1.トレーディング・プランとジャーナルは紙に書けば良い。

2.損益記録の纏め方と分析については表計算ソフトを使う。

3.セルフ・アウエアネスの為には、「自分は今、何々で腹を立てている。

  今、このポジションを取っても大丈夫か。」等と

  大声で、トレーディングの最中に自問してみる。グルジェフの手法。

4.1と2をフィードバックさせる。マーケットの寄り前と引け後。

5.メンタルの問題については「認知行動療法」。



の5が「目玉」であり、1?4については、ハイテクなツールを使う、と言った

程度かも知れない。それ以外は、やけに「つまみ食い」的なエピソードの

紹介も多い。例えば、OODA に関する部分だが、ジョン・ボイドの本をちゃんと読んだ方が

多くを学べるし、ken long の様な退役将校で、現役のプロ・トレーダーが OODA に

ついて語った内容と比較すると、「情報の質と量」の点で、本書の世間話レヴェルの

内容とでは、丸で、雲泥の差である。



結局「餅は餅屋」と言う事で、「認知行動療法」の部分が、私には評価に

値する。それでも、昨今の「矢鱈、説教好きの日本人俄か衆」の阿呆臭素人相場心理本を

「駆逐」してくれる感のある、こう言うプロによる本の出版が増えるのは

私は「大歓迎!!」である。



補足として。



数ヶ月間の集中的な潜在学習の部分は、裁量トレーダーで、1日に10回以上トレードする

アグレッシヴなタイプには役立つ。1日に1、2回程度のトレードしかしない、

若しくは其れ以下の頻度ならば、最小の玉でスキャルピングを10日から20日程度

実行するだけで、充分な集中学習と為る。前半は本書の記述、後半は私の実体験。



もう一つ補足。

FREQ関数はエクセルでは、統計関数に分類されている。私は、CALCを

使っているが、此方では、行列関数の一つである。

力強い一冊!
本書は、主に

・システムを作るために自分の強みを見つけて、それを活かした環境の構築

・トレード技術の上達の秘訣

・自己コントロールの方法

について書かれています。



システムを作り上げても最終的にそれをどうするのかは本人次第。

自分の投資方法やシステムつくりに悩んでいるとき、スランプに陥ったときなどこれからも強い味方になってくれるであろう一冊です。

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